キリン先生の教育ブログ

小学校教員の業務の中で考えていることなんかをダラダラ書いてます。。教員を目指す人にも、保護者にも、全く教育業界を知らない人にも、立ち止まって考えてもらえたらと思います。

休校&一部分散登校中の課題は?①

休校になってもう2ヶ月以上。

全国の学校では、あの手この手で学習保障がなされている。

その中の方法をちょっと振り返ってみよう。

 

1 オンライン授業

スゲー!!かっこいい!!やってみたい!!

と、いうのが率直な感想。

オンライン授業でも行われているのは大きく分けて2つ。

 

1つは、教室で行うように、教師と黒板・モニター類が映し出されて、リアル授業をそのまま映したような感じ。

もう1つは、パワーポイントのようなプレゼンソフトで作った資料を映しながら声だけ教師が出演するもの。

 

手間がかからないのは前者。なんせ、いつも通りだからね。普段から真面目に授業していればそれなりのクオリティが保てる。

後者は、手間がかかりすぎる。データを市町村単位で共有するなどの工夫がなければ、まず続かない。

 

2 プリント等の紙媒体の学習資料の配布

これは諸刃の剣。

ろくに考えず、「あぁいつもの宿題ね」と市販のプリント集を印刷して配っている教師。論外でアウトですね。

 

では、文部科学省のいうように、「新しい学年の学習内容」を「市販のプリント集」から探してして配っている。

 

これもダメ。

結局は、保護者まかせ。

 

保護者から「学校からのプリント学習が教えられない」という声があがっているという。

当たり前だ。保護者が教えられるわけがない。

保護者が教えられたら我々教師は全員必要ない。

 

ここまで見て、「そんな学習課題を出している教師なんているのか」と思う方も多いだろうが、実は結構いる。

「保護者が、ある程度家で勉強を教える」ことを前提として教育を進めている教師がいる。

 

信じられないが、日本の義務教育はそんなレベルである。

 

次回は、私自身がどのように休校中の課題を出しているのかを説明しよう。

分散での登校が始まる。準備運動のような感じ?!

今週で緊急事態宣言もほとんどの都道府県で解除される見込みが出たことをうけて、ウチの市でも来週からの分散登校が決まった。

 

校区のいくつかの地区をもとに、グループ分けをして登校日を設定する。

 

5月中は本格的な再開に向けての準備期間みたいなもので、登校したからといって特に授業をガンガンやっていくわけじゃなくて、

 

配っている課題について確かめたり解説をしたりたといった感じ。

 

給食もなく昼前まで。

授業時数としてもカウントされないし、出席が記録に残ることもない。

 

「とりあえず登校して、雰囲気取り戻して、あとはストレス発散して帰ってね」てなぐらい。

 

ただ、再開にむけての文部科学省通知がなかなかキビしくて、小学校ではチョットね。現実期に無理かな。

グレーな感じで形式的に守ってやるようになるかなと。

 

休み時間の過ごし方は?遊具はどうするの?

どこまで注意する?

 

そんな事も共通理解はするものの、実際は子どもが来れば、

「ソーシャルディスタンス、なんじゃそら」

ってな感じになるでしょう。

 

とりあえず、

何はともあれ来週からいよいよ、チョッぴり再開です。

 

 

 

それでも真面目に実直に。

自民党の新型コロナに関する会議の様子。

なんだか教育業界だけでなく、いろいろなところで真面目に3蜜対策をやっている中で、自粛要請を出す側(自粛要請は政府が出すが)である自民党がこんな有様


自民の「3密」会議に菅氏が苦言 「気をつけてやって」 新型コロナ(毎日新聞) - Yahoo!ニュース

我々はそれでも真面目に実直に仕事に取り組む。

クソっ、世の中を変える力が欲しい。

せめて発信力でもあれば、、、

教師のテレワークに思う②

全国的に教員のテレワークが始まっている。

早速数日ほど自宅で仕事をしてみた感想をまとめたい。

 

結論からいうと、

勤務場所はもちろんのこと、それ以上に

「勤務時間」という縛りの意味のなさを実感した。

 

なぜか、こんな当たり前のことに気づけなかったのか・・・

それは、今までの仕事時間があまりに長すぎたためである。

 

つまり、仕事量が膨大なため、勤務時間というものに関係なくどこでもいつでも仕事をしていたわけだ。

 

ご存知の方も多いだろうが、私たち教育公務員(公立の教員)は残業代がない。

その上、最低限の仕事で終わらせようとしても1日8時間で終わる仕事ではない。

さらに、教員というのは専門職でもある(と、自分は思っている)ので、プラスして自分の研究や何らかの取り組みをしている。

 

すると、特に時間を気にすることなく仕事をしていくことになる。

 

子どもが学校に来ている日は、日中を中心に仕事が進むのが当たり前だったが、

子どもが学校に来ない&テレワーク推進となると、もはや勤務時間ってなんの意味があるのだろうと感じてしまう。

 

こんなことに気付けずに仕事をしていたと思うと、なんとも恥ずかしい話だ。


さらに、今は出勤をしても残業をほとんどせずに帰る。

すると、あることに気付く・・・

 

今のように「仕事がいつも定時に終わる。」という状態は、

「本当はもっと少ない時間で仕事が終わる。」ということだ。ピッタリ定時で仕事が終わるなんてことはないはず。だから、仕事量としては定時未満のはずである。

 

ということは、明らかに無駄な人件費がかかっており、生産性は下がる一方である。

 

教師になってこの10年程、仕事に追われていたので、「定時になったから仕事を終わろう」ということをしたことがなかった。

 

仕事では常に生産性を上げることを考えてきたが、時間で仕事が縛られると生産性はかなり下がることがわかった。

 

働き方ってもっともっと自由でいいはずなんだよね。

評価や給与をどのように考えるかでも変わってくるし・・・

そのあたりはまたの機会に考察してみよう。

 

 

教師のテレワークに思う①

今週からウチの市でもテレワークが始まった。

今週は2日と半日のテレワーク。

 

文部科学省の通達から他の市町村でも始まったところが多いようだ。

 

校長が、「各学年テレワークの回数が平等になるように・・・」と言っている。

なんだそら。テレワークを何だと思っている?笑

 

でば、いざ始まってみてどうなのかというと、

我が家では今のところテレワークはできない。

 

なぜなら、

幼稚園が閉鎖になった二人の息子たちが家で大暴れして遊んでいるからだ。笑

普段は幼稚園と延長預かり保育をお願いして、親は二人とも働いているわけだが、その幼稚園か4月から全面閉鎖となったのだ。

 

妻と交代で家で子どもをみている。こんな時だから仕方がない。

 

3月の休校の時から、もともと家庭事情での休みも少しとっていたので、その流れで、テレワークが始まった今は、

テレワークという名の休みになっている。

 

となると、こんな事を感じる方もいるだろう。

「家で仕事してないのにテレワークだとか言って、給料ドロボーめ!!」

 

ごもっともです。

 

まぁ、うちの市では、新型コロナの影響で、仕事を休まざるを得ない教員に対して、特別休暇が出されるようになった。

 

子育て世代にはホントありがたい。

 

なので、報告の時には「テレワークしてませんでした」と報告して、そちらの休暇に切り替えようかとおもう。(小さな声で言うけど、本当は事後申請はダメw)

 

ただ、

別に家にいる時に、仕事をしようが遊んでいようがどっちでもいい気がしてきた。

 

書類上は嘘になるので、そのあたりマズいことはあるが。

それは別として。

 

今感じている「テレワークって特別なことじゃないよね」って感覚の原因を、次回はまとめていこうかと思う。

 

 

 

こういう時の流行りごとについて

大規模災害などがあるといつも流行る、「〇〇の輪」「〇〇チャレンジ」などのパフォーマンス。

 

有名人がやると、なんかネットニュースとかになるやつ。

 

今回の新型コロナ関係でも、いろいろ流行っているようで。「熱〇!!」とかもそうなのかな。

 

それで、最近はこんなんもあるみたいで↓↓


東大阪市から医療従事者へ感謝の拍手:イザ!

 

これは、何なんだろう。何がしたいのか。

こんな時に、わざわざ取材を受けながら集まって、よくわからんパフォーマンス。

 

このパフォーマンスが「流行」することで、本当に医療従事者への支援となると思っているのだろうか。まして公務員がするか・・・

 

公務員なら、拍手してる暇があったら、新型コロナから医療従事者を守るための仕事をコツコツとこなすべきであろう。

妙なパフォーマンスでなく「実務」で感謝の気持ちを示したらどうだろうか。

 

パフォーマンスは芸能人などのパフォーマンス専門の人たちに任せておこう。

 

我々教師も含めた公務員は市民生活に直結した仕事をしている。いつも実務に実直であるべきである。

 

明日も子どもたちの課題づくりに本気で励もう。本当に子どもたちの学力を付ける課題を地道に考えようと思った。

いざ長期戦へ

ここまで休校が続くことを予想していた教師がどれだけいただろうか。

 

全国の様子を見ていると、文部科学省の方針転換もあって、流れが変わっている。

 

今までは短期戦のつもりで、

「家庭の支援をして児童を預かりながら再開までもたせる」

といった感じだった。

 

ところが、緊急事態宣言以降の流れは、まさに「長期戦」を見据えたものである。

 

最も大きな流れは、家庭での学習課題を「前学年の復習」から「新しい学年の学習」に変えたことだった。

 

しかも、定期的に配布し、回収。そして評価までするというのだ。

 

これは、どう考えてもゴールデンウィーク明けに再開するつもりではなく、長期的に(数週間単位で)休校が延期されることを示唆している。

 

本市でも、毎日の家庭学習の予定を学校が作成し、新しい教科書に則した学習課題を配布している。しかも一週間ごとに。

 

このまましばらく続いても大丈夫なように動いている。

 

前回のブログでは、のんびりしているようなことを書いたが、今は半端なく忙しい。

 

なにせはじめての試み。しかし、子どもたちの学習はおろそかにできない。

 

個人的には新しい学習までさせることは猛烈に反対である。いくら遅れても、学校でよく考えて話し合い、みんなで練り合う協働的な、真の学習をすべきである。

 

学習時期が遅れることは大した問題てはない。

内容が薄まることの方がよっぽど問題である。

 

どちらにせよ早く終息することを願うばかりである。